『俳句』角川4月号に掲載!

2020年4月号「俳句」角川に掲載されました!

今年は早春の梅の頃の新作ですが、あの頃にはまだこんなにもパンデミックな怖ろしいウイルスだとは考えてもいませんでした!

勿論、新型コロナウイルスが広がり始めてはいましたから、どこか不安な毎日の中での作品です。

2020・梅の頃に

 尖っていたのかな青春の頃
 早梅の風にじっとはしてられず
 さよならが言えればきっとまた会える
 梅が香の便りは今も優しくて
 梅は莟白いか赤いか開くまで
 梅咲けばいつも別れの予感して
 気負わない人生もある梅見酒

 今年の早春の頃の作品です。令和初の梅には何か特別な香りを感じました。この後の1ヶ月で、世界中がここまでパニック状態に陥るとはまったく考えてもいなかった、甘い自分を反省しています。

2018・春の新作発表

2018年・春

淡雪(現代俳句協会誌特別作品)

春早く生きものたちの地に目覚め

ホオジロかウグイスなのか梅の鳥

いつの間におなじく鳴いて谷渡り

名残り雪子猫の帰る道が無く

雪うさぎ真っ赤な目をしてまだ溶けず

町を背に追えば春星またたく間

淡雪に終わらない夢を咲かせて

何もかも忘れたくなる春あらた

聞こえないふりをしている黄水仙

梅の枝がいつもと別の方を指し

 

小さな芽(東京都区現代俳句協会35周年記念句集)

角出せば春がはじまる小さな芽

ものの芽にいつもこの後雨が降る

時々シャーペンの芯替える菜種梅雨

考えて考えあぐね蜃気楼

プリズムの中小走りにぺんぺん草

編みかけた草の冠白詰草

幼馴染みんな一緒でさくら草

隠れん坊いつしか忘れ春ショール

たんぼぼの丘までとどく浜の風

永遠と夜空へ記す花こぶし

咲けば散る人は花待ち友を待つ

姉のあと妹がはしる花の下