青葉抄H27年

青葉抄  平成二十七年

振り返る事のみ多く年の果て
浮寝鳥水面に微か葉舟かと
祈りの灯綺羅星となる聖夜祭

目出度さをお重に詰めて年はじめ
絵双六上りを決めて諦めず
小豆粥夫の笑顔が吉を呼ぶ

朝風に追われて歩く春淡し
バレンタイン近づき夫の寝顔見る
魂の底の血潮か春はじめ

前線の予想駆け足花の雲
鳴けば鳴き姿の増えて経読み鳥
満開の花の一片定期入れ

花の蕊萼を頼りの宵の雨
古草の混じり川辺の草青む
パンケーキ焼けてうららか日曜日

水たまり跳ねて苦笑の雨蛙
親鹿に真似て子鹿の草むしり
夏豆の塩加減ほど雨しとど

風鈴のガラスの音色宵迫る
夏極み暦を忘れ終わりなく
みんみんの命短き季節生く

十五夜に親子か二匹白兎
この先の坂は険しく曼珠沙華
いつまでも母の手を振る鳳仙花

露草のぬらす靴紐スニーカー
鶺鴒の小波さざ波くもの波
宙移り夜の長々と冬至まで

聖夜の灯心にひとつ贈り物
今日までも今日からも感謝冬の朝
極月の土手の小石を空へ投げ

2016年12月24日 | カテゴリー :