夏目漱石ゆかりの地新宿区に新しく出来た「漱石山房記念館」へ行って来ました。
真新しい木の香りがするモダンな建築のおしゃれな建物で中では美味しいコーヒーが飲めるコーナーもあります。
常設されている漱石の書斎の再現にはぎっしりと書籍が積まれていました。
ここで漱石は猫を可愛がりながら多くの名作を生んだのかと思うと不思議な気がします。
古風な硯や机がとても印象的です。
さすがに日本の誇る文豪の書斎だなァ~と感心しました。
館内には日の当たる白いカフェスペースがあって美味しい引き立てのコーヒーがいただけます。
折角なので頼んでみると黒猫の紙カップにオリジナル豆の挽きたてコーヒーが良い香りを漂わせながら出て来ました。
ほっとする落ち着いたモダンな空間です。
漱石の俳句
月に行く漱石妻を忘れたり
人に死し鶴に生れて冴え返る
菫(すみれ)ほどな小さき人に生れたし
帰ろふと泣かずに笑へ時鳥(ほととぎす)
安々と海鼠(なまこ)の如き子を生めり
若葉して手のひらほどの山の寺
腸(はらわた)に春滴るや粥の味
若草や水の滴る蜆籠
肩に来て人懐かしや赤蜻蛉
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夏目漱石(1867年~1916年)
国民的文豪・夏目漱石は新宿区で生まれ育ちました。
誕生の地は牛込馬場下横町(現在の喜久井町1番地)
漱石が晩年の9年間を過ごした早稲田南町の旧居は「漱石山房」と呼ばれていました。
その跡地に「漱石山房記念館」があります。
代表作「三四郎」「それから」「門」「彼岸過迄」「こころ」「道草」「明暗」など多数
明暗を連載中に未完のまま大正五年1916年に49歳で死去。
(2018・6・16)