歳時記手帳

俳句記念日はこちらへ  http://haikukinenbi.uenotakako.com/ 




●概要

 
生活の欧米化が進み、毎日の暮らしが核家族化し、環境が大幅に変化し、私達の日常の暮らしはとどまるところを知りません。

 そんな慌しい現代社会の葛藤の中で、古来からの日本の風習や歳事を、忘れずに大切にして行きたいとの思いから、このページを作りました。

 歳事の多くは旧暦時代のもので、現代にはそぐわないという声もありますが、毎年の節目には必ず暦の行事として受け継がれている習慣的なものばかりです。

 日本人の心を忘れず、日本の風土の美しさと共に季節の移り変わりと長い年月の間に受け継がれて来たさまざまな習慣や歳事を、これからも次の時代へと継承してゆきたいものです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今月の兼題はこちらのブログ一覧からチェック
★俳句検定審査委員会
http://haikukentei.uenotakako.com/afafa/


二十四節気
   
太陽年を太陽の黄経(こうけい)に従って24等分して、季節を示すのに用いる。中国から来ている。

1月・・・★毎日の季語
  
小寒(しょうかん)1月5日頃:寒の入りの日。
  
大寒(だいかん)1月20日頃:一年の内で最も寒い時期。

2月・・・★毎日の季語 
  
立春(りっしゅん)2月4日頃:節分の翌日この日から春となる。
  
雨水(うすい)2月18日頃:雪も雨に変わり、張っていた氷が解け始める。

3月・・・★毎日の季語 
  
啓蟄(けいちつ)3月6日頃:早春の気配が感じられ、少しずつ暖かくなる。
  
春分(しゅんぶん)3月21日頃:彼岸の中日。この日以降昼が長くなる。

4月・・・★毎日の季語 
  
清明(せいめい)4月5日頃:天地万物に清朗の気があふれてくる。
  
穀雨(こくう)4月20日頃:春雨が田畑を潤し、穀物の成長を助ける。

5月・・・★毎日の季語 
  
立夏(りっか)5月5日頃:この日から夏が始まる。
 
 小満(しょうまん)5月21日頃:草木が茂り万物がさかんに満ちる。

6月・・・★毎日の季語
  
芒種(ぼうしゅ)6月5日頃:麦を刈り、田植えをする。
  
夏至(げし)6月21日頃:北半球で昼間がもっとも長い。

7月・・・★毎日の季語
  
小暑(しょうしょ)7月7日頃:梅雨が明け、本格的な暑さが始まる頃
  
大暑(たいしょ)7月23日頃:一年でもっとも暑い頃。

8月・・・★毎日の季語
  
立秋(りっしゅう)8月7日頃:この日から秋が始まる。
 
 処暑(しょしょ)8月23日頃:この頃から暑さが一段落する。

9月・・・★毎日の季語
  
白露(はくろ)9月7日頃:残暑が引き、草木に露が降りるようになる。
  
秋分(しゅうぶん)9月23日頃:次第に夜が長くなり秋が深まる。

10月・・・★毎日の季語
  
寒露(かんろ)10月8日頃:朝晩が冷え込み露が冷たく感じられる。
  
霜降(そうこう)10月23日頃:北からだんだんと霜が降り始める。

11月・・・★毎日の季語
  
立冬(りっとう)11月7日頃:冬の冷たい風が吹き始める。
  
小雪(しょうせつ)11月22日頃:本格的な寒さはまだだが、雪が降り始める。

12月・・・★毎日の季語
  
大雪(たいせつ)12月7日頃:山は雪に覆われ、冬が深まる。
  
冬至(とうじ)12月22日頃:一年でもっとも夜が長く、昼が短いころ。



●歳時記とは

 一年のうち、そのおりおりの自然・人事百般の事を記した書。歳事記ともいう。また、俳句では季節を分類して、解説や例句を付けた書。俳諧歳時記ともいう。


上野貴子作  12ヶ月の句    「俳句」角川学芸出版2013年連載句

1睦月     追掛けて又初夢に願をかけ


2如月     冴返るひとりホームへ途中下車


3弥生     淡雪に消してしまひたき過去があり    「物思ひ」より


4卯月     最後まで居てくれないで鳥帰る


5皐月     遠くから祭囃子が宵の町          「曇りのち晴れ」より


6水無月
    短夜の気付けばTVつけたまま       「曇りのち晴れ」より

7文月     海水着シャワーの横で駄々っ子に     「俳句ダイアリー」


8葉月     エコカーの増えて残暑のまた厳し 

9長月     露草と風のお散歩ランデブー 


10神無月   句を詠むも妻の手となり早稲の飯


11霜月    踏まれずに未だ枝にある冬紅葉


12師走    大切な小箱はクリスマスケーキ    「おしゃべりケーキ物語」

※この表には月名にリンクが貼ってあります。そこをクリックして頂きますと、月の和名や季語歳時記が出て参ります。

●五節句
 一月七日 (人日) 七種粥
 三月三日 (上巳) 雛祭
 五月五日 (端午) 子供の日
 七月七日 (七夕) 七夕祭
 九月九日 (重陽) 菊の節句


●祝日 (とくに国の定めた祝いの日。)
 元日
    一月一日:年の初めの日
 
成人の日  一月第二月曜日:成年(満20歳)に達した男女を祝いはげます日。
 
建国記念日 二月十一日:神武天皇即位の日を設定して祝日とした。
 
春分の日  三月二十日:自然をたたえ生物をいつくしむ日。
 
昭和の日  四月二十九日:昭和天皇の誕生日に当たる。
 
憲法記念日 五月三日:日本国憲法の施行を記念する日。
 
みどりの日 五月四日:自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐ              くむ日。
 
こどもの日 五月五日:子供の人格を重んじ、子供の幸福をはかる趣旨で制定。
 
海の日   七月第三月曜日:海の恩恵に感謝し海洋国日本の繁栄を願う日。
 
山の日   八月十一日山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日。
 秋分の日
  九月二十三日:祖先を敬い、なくなった人々をしのぶ日。
 
敬老の日  九月第三月曜日:老人の日。
 
体育の日  十月第二月曜日:東京オリンピック大会開会の日より。
 
文化の日  十一月三日:自由と平和を愛し、文化をすすめる日。
 
勤労感謝の日十一月二十三日:勤労を尊び、生産を祝い国民が互いに感謝し合う                  とする日。
 
天皇誕生日 十二月二十三日:天皇の誕生を祝う休日。


俳句

「小さな芽」

小さな芽 作上野貴子(東京都区現代俳句協会35周年記念句集)

角出せば春がはじまる小さな芽

ものの芽にいつもこの後雨が降る

時々シャーペンの芯替える菜種梅雨

考えて考えあぐね蜃気楼

プリズムの中小走りにぺんぺん草

編みかけた草の冠白詰草

幼馴染みんな一緒でさくら草

隠れん坊いつしか忘れ春ショール

たんぽぽの丘まで届く浜の風

永遠と夜空へ記す花こぶし

咲けば散る人は花待ち友を待つ

姉のあと妹がはしる花の下

 

2018年桜の句

2018年桜満開の4月です。

今日は1日エープリールフールですが、桜吹雪が舞い、まるで幻のようです。

<桜の名句抜粋>

さまざまのこと思い出す桜かな・・・・・芭蕉

花の雲鐘は上野か浅草か・・・・・芭蕉

まさをなる空よりしだれざくらかな・・・・・富安風生

したたかに水をうつたる夕ざくら・・・・・久保田万太郎

山又山山桜又山桜・・・・・阿波野青畝

風に落つ楊貴妃桜房のまゝ・・・・・杉田久女

さきみちてさくらあおざめゐたるかな・・・・・野沢節子

桜咲きらんまんとしてさびしかる・・・・・細見綾子

<2018年上野貴子作>

花陰と翁を待つは芭蕉庵

花雲に酔って関口芭蕉庵

束の間を惜しまず桜咲き満ちる

この桜芭蕉翁なら何と詠む

散ることを花は知らずに花明り

桜吹雪風の吹くとも吹かずとも

泣き顔は見せず桜の散るほどに

 

2018年4月1日 | カテゴリー :

諸家自選5句掲載2018角川年鑑

菜の花のかき起こされて忘れ雨

花吹雪家まで一緒肩の上

浮き草の浮き葉浮き舟水濁る

はぐれずに夫の後を蛍狩り

いるはずの誰かがいない終戦日

 

2018年版角川俳句年鑑に掲載の上野貴子5句。

 

2017年12月25日 | カテゴリー :

秋の七草

秋の七草の季節ですね。

秋はそこはかとなく寂し気で野山の草花が美しく哀れを誘います。

七草あげてみましょう。

萩、尾花、撫子、葛の花、女郎花、藤袴、桔梗

桔梗は昔は朝顔だったと言われますね。

秋の七草を俳句に読んでみました。

萩の花分け入り拝む鎌倉路
雲はやくどこまでゆくの花芒
撫子の小さな小犬見つめてる
藤袴背高のっぽの谷の淵
葛の花甘く香るは土手の下
女郎花夕陽に染まり暮れなずむ
色紙の一枚弾く花桔梗

どれも風流で秋らしいです。

(2017・9・2)

 

七夕の句

2017年の七夕は楽しいイベントが幾つも続きました。

七夕のそうめん流しやカジュアル茶会などにも出席。なかなか味わえない素敵な七夕でした。

 

七夕の句

短冊の糸のからまる天の川

七夕に結ぶ帰らぬ夢の後

太陽に七夕舟の雲と去る

七夕竹お茶席の真ん中に

星の河散りばめられて平茶碗

(2017・7・26)

これまでの紫陽花の句

六月になり、どこか雲が定まらない空模様ですが、梅雨入りはまだのようです。
こんな季節には紫陽花の花が他の花に比べて一段と美しく見えます。何句かこれまでの句を抜粋してみますね。

紫陽花に弾けて雨の四分音符
紫陽花に片目のままの達磨坂
馴初めは紫陽花までの六ヶ月
紫陽花の額の内なる花の蕊
紫陽花に出鼻くじかれ隠れ傘
雲を着て紫陽花硬く色含む
学舎の門へ湖畔の紫陽花路
葉に染まり紫陽花の珠まだ莟
池の淵嵐と朽ちる額紫陽花
紫陽花の昨日の姿はや忘れ
                      
                    (2017・6・7)

 

新緑の鎌倉

新緑の鎌倉

時計台鎌倉の旅が始まる

新緑の鎌倉巡り靴疲れ

古鳥居礼して潜る木下闇

夏山の迫る社の謂れ聞く

朱の鳥居稲荷神社に不如帰

常磐木の落葉踏み締め鎌倉路

三日月の夜空の広く生ビール

(2015年新緑の鎌倉)

桜・2017

2017年の桜は東京では予想よりも3日早く咲き始めました。

その後は、あまりお天気の日が続かず「花冷え」「花の雨」「花曇り」といったところです。

それでは、これまでの「桜」の名句を鑑賞してみたいと思います。

どなたでもご存知の有名な句が多いですね。

●「花」を詠んだ名句

さまざまなこと思ひ出す桜かな      芭蕉

泣に来て花に隠るゝ思ひかな       蕪村

夕ざくらけふも昔に成にけり       一茶

ちるさくら海あをければ海へちる   高屋窓秋

まさをなる空よりしだれざくらかな  富安風生

花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ    杉田久女

山又山山桜又山桜         阿波野青畝

ざらざらと櫛にありけり花ぼこり  阿部みどり女

夜桜やうらわかき月本郷に      石田波郷

したたかに水をうちたる夕ざくら 久保田万太郎

夕桜あの家この家に琴鳴りて    中村草田男

花あれば西行の日とおもふべし    角川源義

なぜここにゐるがふしぎな花筵   能村登四郎

 

 

花と言えば桜

もうすぐ桜の季節がきます。

俳句では花と言えば「桜」を言います。

勿論、春の季語ですね。

今日は桜の俳句を探してみました。お花見の前の参考にされて下さい。

さまざまの事おもひ出す桜かな・・・・・松尾芭蕉

花に遠く桜に近しよしの川・・・・・与謝蕪村

散る桜残る桜も散る桜・・・・・良寛

さきみちてさくらあをざめゐたるかな・・・・・野澤節子

したゝかに水をうちたる夕ざくら・・・・・久保田万太郎

夜桜やうらわかき月本郷に・・・・・石田波郷

桜散る散るを現の船出とし・・・・・上野貴子

 

 

 

青葉抄H28年

青葉抄  平成二十八年

花水仙白波寄せる浜臨む
去年今年忘れてならぬこと多し
初雪を垣根に咲かせ朝が来る

母の後幼の残る花菜畑
春はじめかすかな風に鳥目覚め
父の背を越せぬ娘に梅の散る

朝夕な桜夜桜花吹雪
すみれ草木立の影に朝陽受け
満開の極みをとどめ花の雨

藤棚の下に夕陽の影落ちる
蝶かしら光の色か昼ひなか
五月晴風を真っ正面に受けて

初夏の風水平線を引き寄せて
蕗の葉の見る見る開く虫の屋根
獅子頭二重の鳥居奥に坐す

梅雨時雨傘もささずの道祖神
紫陽花の水滴弾く四分音符
夕焼けに明日は天気と夕鴉

木漏れ陽を溢れて止まぬ蝉時雨
夕顔に陽の暮れかねて風も無し
支えられ松の齢の緑尚

朝顔のしぼんで迫る晴れた空
榾の先塩辛とんぼすまし顔
水たまり秋を見つけて飛び跳ねる

暁に蟋蟀一匹草の主
馬ならず人も花野に歩を止める
泣く声の止んで幼のお萩食む

青さんま北の脂に火の粉飛ぶ
尾花伸び水濁るほど川の鳴る
朝風と隠れん坊して小鳥来る

ひかりへと寄り添っている冬木立
ワイパーに枯葉の積もる路線バス
染まる葉のひと葉ひと色鷹の空

2016年12月24日 | カテゴリー :
› 続きを読む