2020梅の句鑑賞

2月と言えばやはり梅の花が咲く時期ですね。
令和の命名から万葉集の「梅花の宴」が注目されていますが今年は令和初の早春とあって梅の花が気になります。そこでここでは現代俳句で有名な梅の句をご紹介します。

梅咲いて庭中に青鮫が来ている  金子兜太

まづは現代俳句の一人者と言われる金子兜太さんの俳句です。斬新ですね。梅が咲き乱れる庭に何と青い鮫が来るなんて幻想的です。作者は戦争体験者でもあり南の島で戦火をかいくぐり生還された立派な方なので、そんな南国の海を思わせるこの俳句にもかなりの説得力がありますね。

白梅のあと紅梅の深空あり  飯田龍太

まさに梅の代表的な句です。現代では梅は紅白の品種があってお目出度い梅春などと言われていますね。白い梅と紅い梅、そして空の深い青。色彩感豊かな自然を詠んだ名句です。万葉の時代には梅は殆どが白い花を咲かせていたと言われます。

むめがゝにのっと日の出る山路かな  松尾芭蕉

芭蕉は江戸時代の方ですからお正月は立春とともに来たわけです。梅の花の香り出す頃に初日の出があったのでしょう。初日の出を拝む風習自体が案外新しく明治以降のものだと言われていますね。