「小さな芽」

小さな芽 作上野貴子(東京都区現代俳句協会35周年記念句集)

角出せば春がはじまる小さな芽

ものの芽にいつもこの後雨が降る

時々シャーペンの芯替える菜種梅雨

考えて考えあぐね蜃気楼

プリズムの中小走りにぺんぺん草

編みかけた草の冠白詰草

幼馴染みんな一緒でさくら草

隠れん坊いつしか忘れ春ショール

たんぽぽの丘まで届く浜の風

永遠と夜空へ記す花こぶし

咲けば散る人は花待ち友を待つ

姉のあと妹がはしる花の下